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日本同盟基督教団 教団事務所 

「東日本大震災復興支援活動記録集」の感謝と課題

「東日本大震災復興支援活動記録集」の感謝と課題

秋山善久(仙台のぞみ教会牧師)

大震災の被災者支援をしてきた教団の働きが、この度、記録集としてまとめられたことを感謝いたします。突然に襲った大規模災害という現実に、教団が真摯に取り組んできたことがわかる内容だと思います。震災直後、仙台市内では携帯電話は疎か公衆電話の災害伝言ダイヤルも使えなかったため、教団事務所を含めどこにも状況を連絡することができませんでした。やがてラジオから流れる情報で、生まれ育った気仙沼市が津波で大きな被害を受け火災が発生していることに驚きました。それでも直ぐに車を走らせて親族の安否を確認できないことに苛立ったことを思い出します。交通も情報も孤立した中で、教団の救援部隊が逸早く支援物資を届けてくれたことは大きな励みとなりました。
記録集には、災害対策本部が立ち上がった経緯と共に、その後、150回余りに及んだボランティアチーム派遣が報告書として残されています。それを目にすることで、あの未曾有の出来事を境に教団の教会の中に起こっていたことを多角的に知ることができました。あのとき、日本全体が自然災害と原発事故という二重の危機に置かれていました。そうした中で、教会はこの現実にどのように立ち向かうのかという問が突きつけられました。その答えの一つが記録集であるでしょう。そこには信仰と社会的責任、苦難の信仰的な理解、日本文化と迫害の歴史、原発と放射能汚染、過疎地における伝道という問題が含まれています。そうした視点は今後も考え続け、深められる必要があるでしょう。被災支援チームの派遣は終了しましたが、積み残された課題が多くあります。記録集がそうしたことにおいても、役立ってほしいと願います。