この秋、韓国の大韓イエス敎長老会の高神教団(9月18日 於天安市、高神大学校神学大学院)および合同教団(9月25日 於ソウル市 虫峴教会)の総会にお招きいただき、出席してまいりました。
高神教団と2017年に「宣教協約」を結んでから2年が過ぎました。廣瀬薫理事長は都合により出席できませんでしたので、畑中洋人常任書記が高神教団の総会にて理事長の挨拶を代読しました。また今回は、今後の宣教協力をさらに具体的なものとしていくために、伝道部より時松六博部長、国外宣教委員会より石川新委員、青年部より小川真部員が同行しました。教団総会が行われている期間でしたが、現在高神教団の国外宣教部(KPM)の本部長をされている朴永基先生のご協力により諸関係者との面談など交わりの時を持つことができました。
学生伝道を担っているStudent for Christ(SFC)では、キャンパス中心ではなく、教団の諸教会の中にSFCがあり中学生からその一員として育てていることを教えていただきました。100人以上のフルタイムスタッフを全国各地に派遣し、また定期的に全国大会を開催するなど、教団全体で信仰継承と青少年伝道に取り組んでいる姿にはチャレンジをいただきました。また教会教育部では、神学校の協力も得ながら教案誌、デボーション用QT(Quiet time)を発行し、教団内の約60%の教会で利用されているとのことでした。一方で40%の教会に教会学校がなく、特に地方の教会は深刻な状況で、次世代の育成は大きな課題ということも分かち合ってくださいました。さらに今回は大田市にあるKPMの本部に泊まらせていただきました。本部には一時帰国宣教師用の住居など充実した施設があり、また多くの専属スタッフによって宣教師に対するサポートが充実している様子を見させていただきました。
高神教団から一週間後に開催された合同教団の総会には、廣瀬薫理事長と畑中洋人常任書記が出席しました。今年は三一独立運動100周年の記念の年ということもあり、合同教団の総会会場には関連の写真や資料の展示がなされていました。廣瀬薫理事長も総会の挨拶の中で、日本同盟基督教団が、戦争中の日本の教会の過ちを悔い改める事を、教憲に書き記して宣言していること、また過去の痛みにもかかわらず、総会にお招きいただいたことへの感謝を表しました。合同教団の総会に理事長が出席するのは久しぶりのことですが、趙南洙先生の助力により今回の訪問が実現し、韓国の先生方との交わりも与えられ、恵みの時となりました。合同の金鐘俊総会長が会食の挨拶の中で、韓国の教会が直面している課題として世俗主義、ジェンダー、イスラムを挙げておられました。韓国の教団は日本から見ると規模も大きく近寄り難い印象をもってしまいますが、抱えている課題は共通していることも多く、協力関係をもつことには大きな意義があると改めて思わされました。
今後さらに部委員会レベルでの交流が深まり、具体的な宣教協力が進むことで主が与えてくださっている機会が最善に生かされることを願います。なお韓国と日本の間で政治的な緊張関係が続いている状況の中、町の中には日本製品不買のサインを見かけることもありました。しかし両教団ともに家族のように大変温かく私たちを迎え入れてくださったことを申し添えておきます。