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日本同盟基督教団 教団事務所 

集められることの恵み 出版局長 山口陽一

集められることの恵み
出版局長 山口陽一(派遣教師 東京基督教大学学長)

「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい」Ⅱテモテ4章2節

東日本大震災からの復興のキーワードは「寄り添う」でした。ところが、新型コロナウイルス禍への対応は「ソーシャル・ディスタンス」です。心と体は一体ですが、体は離し、心は寄り添わせるという難しい生き方が求められています。新型コロナウイルスが世界を激変させました。長い目で見れば、やがて概ねは元に戻るでしょう。でも、コロナは1つのきっかけに過ぎません。時代は変化しているのです。教育にも、教会にも、この時代への適応が求められています。それは「集められる恵みを土台とした新しい集まり方」ではないかと思います。
東京基督教大学の今年度の学生数は179名、内、日本同盟基督教団の教会所属の学生は30名、内、教会教職課程13名です。全寮制で4分の1が留学生という本学では、感染で寮が閉鎖になると教育ができません。そこで5月4日からの春学期、専任教員20名、非常勤教員13名による73科目を、すべてオンラインで提供することにしました。学生たちは新しい集まり方を楽しみながら、寮生活の恵みを再認識しています。現在は秋・冬からの集まり方を検討しています。図らずも今年は創立30周年、学科再編に向けた年です。
2021年度には、神学科、国際キリスト教福祉学科を統合した「総合神学科」がスタートします。キリストへの献身を志す学生を1つの窓口で受け入れ、学生は3年次に5つの履修モデルから専攻を選びます。教会教職課程は、召命と教会の推薦により、3年次に編入して大学院まで4年間の訓練を受けます。ポストコロナのTCUは、クリスチャンの学生・教職員が、集められる恵みを新たに味わう日々になるだろうと期待しています。コロナ禍で学生募集を心配していますが、この時代の献身者教育にチャレンジするTCUに、ぜひ皆さまの教会から学生をお送りください。
ところで、皆さまの教会はいかがでしょうか。この3か月、それぞれの地域や教会の事情をふまえた判断により、感染予防に留意した礼拝、あるいはオンラインでの礼拝が行われていると思います。私も双方を経験しながら、教会と礼拝について考えさせられています。改めて、神の召しによりキリストのからだが集められ、1つの口から神のことばを聴き、聖餐に与ることが恵みとして与えられていることを噛み締めます。それは、やがて天で集められる恵みを待望するときでもあります。
一方、オンライン礼拝は、集められた恵みを土台とする新しい集まり方です。これまた聖なる公同の教会を信ずる信仰があってのことと言えるでしょう。私たちは地域教会に集められ、その群れに責任を持つ教会生活を送りながら、時と空間を超えて世界の教会、天つ御民との交わりに生きています。高齢や病、家庭の事情など、さまざまな理由で集まれない兄姉を心に留めつつ礼拝して来たつもりですが、初めて自分がその立場で考えさせられました。仕事に忙殺されて教会を離れてしまった兄姉をオンライン礼拝に招く試みや、家族を誘ってのオンライン礼拝、聖書に興味を持ちつつ教会につながりのない方々へのアプローチなど、気づかされることも多くありました。集められる恵みを深く感謝し、オンラインでの新しい集まり方を生かして用いる。コロナ終息後のそんな教会の姿が目に浮かびます。
冒頭のみことばは、晩年のパウロが「神の御前で、また、生きている人と死んだ人をさばかれるキリスト・イエスの御前で、その現れとその御国を思いながら」(1節)語ったことばです。私たちも、正しく裁かれる方の前で「時が良くても悪くてもしっかりやり」ましょう。「耳に心地よい話」や「自分の好み」ではなく、「義の栄冠」のみをめざして「健全な教え」、「真理」を語り続けましょう。

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