今期、理事会から付託され宣教研究部が取り組んでいる宣教のテーマは3つあります。昨年3月に発行した「教会自立のためのヒント」の活用データ、「受洗者数の減少」、「次世代を担う教職者の育成」です。どれも今日の宣教的な課題です。
「教会の自立へのヒント」は、「教会の自立」を目指す教会用と思い読んでいなかったとの声を、先日聞きました。この冊子は、教会支援費を受けている教会だけが読むと良いヒントが書かれているわけではありません。言うなれば、日本宣教のためのヒントです。ぜひお読みください。また、「受洗者数の減少」については、過去20年の教勢・財務報告データをまとめるという大きな作業を終え、分析の準備を整えたところです。さらに、「次世代を担う教職者の育成」の研究にあたり、過去約30年間補教師准允数・加入者数、退職・退団者数等を一人ひとりの教師の名前を挙げながらデータ化しました。そこで見えて来たことは、ここ10年の補教師准允人数が減っていることでした。また、その中で女性教師数は激減していることが分かりました。30年前の男女比は、ほぼ同じでしたが、現在は3分の1にまで減っています。そこで、なぜ同盟基督教団の女性教師(補教師)になる人が減ったのかについてリサーチを始めています。
まず、教団内の女性正教師にアンケートやズームミーティングを実施し、女性牧師として思っていることに回答していただいています。率直で貴重なご意見が届いています。日本の社会でも世界でも、女性の立場については議論がなされ続けていることですが、性別での区別(差別)なく、神さまから与えられた召しに従って用いられるために、教団全体として見直すことがありそうです。
女性たちの賜物には個人差はあり、様々ですから一括りにはできませんが、女性にも教会で用いられる賜物を、主は豊かに与えてくださっています。事実、牧会の現場でその賜物が用いられています。「老若男女問わず、安心して寄り添える存在であること」「よりきめ細かな牧会が自然にできること」など、たくさんのメリットがあります。しかし、残念ながら今日、これらのメリットはあまり知られていないようです。主に召された女性たちが、同盟基督教団の教師として、主の召しに応える場が与えられ用いられることを願います。そこには、日本宣教の壁を打破する糸口も見つけられるかもしれません。もちろん、女性たちもますます研鑽を積み、進んでいかなければなりません。ぜひ、諸教会の兄弟姉妹にもご理解していただき、お祈りいただきたいと思うのです。「必ず、わたしは荒野に道を、荒れ地に川を設ける。」(イザヤ書43章19節)