今回の原稿依頼をいただき、東北宣教プロジェクトのニュースレター13号(2021年6月)、三浦陽子先生の「忘れないで!」という文章を改めて読み返していました。東日本大震災から10年が経ち、支援は減ったり終了したりしていると指摘された上で、「まるで荷を下ろすような空気もあるでしょう。けれども10年を迎えた被災地の叫びは、『忘れないで!』です」。ハッとしました。自分の中で、どこか忘れてしまったところがあったのではないか。次々に出てくる身の回りの事柄にかまけて、あるいは会計上での献金支出だけで満足してしまっていて、自分の心は本当に被災地の方々とともにいただろうかと問われたのです。
金沢中央教会が東北宣教プロジェクトへの献金を始めたのは2015年の4月から、宣教協力を目的として毎月お献げする形で始まりました。献げることの恵みの1つに、その地の教会の方々、先生方との1つの関係が生まれるということを感じています。2011年3月11日の東日本大震災、北陸の地ではその影響はほとんどありませんでした。被災地のために祈ることはあっても、その時で終わってしまうことも残念ながらあります。それでも、継続してお献げし祈り続ける中で、主にある交わり・つながりがその時々に新しく与えられるように思うのです。今回の記事も、改めて私たちがなぜ献げているのか思い出す大切な機会となりました。継続してその地を訪れることは難しくても、それでも、祈り献げ続けることで、「いっしょにいるんだ」という当初の思い、イエスさまがそうしてくださったという最初の愛に立ち返られるのです。
新たな局面を迎えているグレイスハウス教会と齋藤先生ご家族のために、与えられている主にあるつながりに感謝し、また新しい心を持って献げ、お祈りさせていただきます。