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日本同盟基督教団 教団事務所 

社会厚生における宣教協力

社会厚生部・80号 となり人
社会厚生における宣教協力
社会厚生部部長 佐野泰道(霞ヶ関キリスト教会牧師)

「一つのからだには多くの器官があり、しかも、すべての器官が同じ働きをしてはいないように、大勢いる私たちも、キリストにあって一つのからだであり、一人ひとりは互いに器官なのです。」(ローマ12章4〜5節)
このみことばは、使徒パウロがローマの教会に書き送った手紙の一部です。国際都市であったローマの教会には、母国語となる言語、肌の色、社会的立場など様々な違いを持つ人々が集っていました。特にユダヤ人と異邦人の間には、深刻な対立がありました。
そのような状況を思いつつ、パウロは「大勢いる私たちも、キリストにあって一つのからだであり、一人ひとりは互いに器官なのです」と語ります。お互いの違いを神が与えてくださった賜物として受け止め(3節)、慎み深く、互いを尊ぶことで( 10 節)、主イエスにあって一つの教会とされていることを強調します。

各器官が連動して
神学生の頃、実習教会で奉仕中に雪道で転倒し、左手首を骨折したことがありました。タイミングが悪く、ちょうど試験の直前でした。私は「左手だから書くのに支障はないだろう」と思いましたが、いざペンを握っても書くことができません。左手で紙を押さえることができず、紙が動いてしまうからです。その時初めて、書くという動作は右手と左手が連動して成り立っていると気付きました。
自分自身が「キリストのからだ」の一つの器官であることを思う時、他の器官と連動し、協力して働くことが大切だと思わされます。主イエス・キリストのために宣教協力をするということです。
社会厚生部の働きにおいて、宣教協力は不可欠です。まず、社会厚生部として集められた7名の教師や兄弟たちとの協力があります。教団事務所の協力や、他の部局の協力もいただいています。そして、この「となり人」の紙面を読んでくださっている兄弟姉妹との協力があります。「となり人」は2月、6月、10月の『世の光』に掲載されます。関心を持って読んでいただき、お祈りいただくことが宣教協力です。

一つのからだの故に支援する
パウロは困窮していたエルサレム教会を支援するために、コリント教会に献金を呼びかけました。エルサレム教会とコリント教会が「キリストにあって一つのからだ」であるという視点が、教会同士が協力して教会を支援する動きになりました。
同盟基督教団では、毎年11月に謝恩デー献金を行っています。今年は11月20日が謝恩デーです。これは、年金などでの生活に困窮されている引退教師の支援のために用いられます。昨年は158教会と個人から献金が献げられました。これもまた、私たちが「キリストにあって一つのからだ」として互いを尊び、協力している姿の表れであると言えるでしょう。

防災対策も宣教協力で
今日、災害への備えにおいても宣教協力がなされています。2020年に「全キ災」(キリスト全国災害ネット)が立ち上がりました。これは教会・教団を超えた、超教派の災害支援ネットワークです。2020年7月に九州で起きた「令和2年7月豪雨」では被災状況や必要な支援の情報を伝える窓口として大きく用いられました。
11月13日には、毎年行っています一斉防災訓練があります。教会行事と重なる場合には少し時期をずらして、前向きに取り組んでいただきますようお願いいたします。皆さまのお祈りと協力に感謝いたします。

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