高麗(こま)聖書教会は、秩父の玄関口にあり、名の通り、朝鮮半島の高麗に由来した地です。昔、高句麗の使節団が戦争で国に戻れず、日本国より土地と居住権を与えられ、農業などを発展させた町です。外国人の受け入れもよく、豊かな自然や芸術を好む人が多く住んでいます。
バーナード宣教師により開拓され、故田中光春師、辻岡健象師、田中光三師の牧会後、教団に加入。吉持日輪生師により20年牧会され、現在56周年です。
赴任した当初、貧しさ・弱さを抱える方も老若男女も、労りあい食卓を囲む姿に「天国の食卓のようだ」と感動しました。都市の教会で、力と賜物を発揮し、社会や教会で活躍する人々に囲まれていた私にとって、「主の食卓」を知り、ひれ伏す時でした。20数年前に福祉作業所が開設され、地域で孤立する人たちに職業訓練・職業提供を市と協力し行っています。2014年にNPO法人格を収得、その後地域活動支援センターに移行し、若村和仁師(原市場聖書教会)と協力して運営しています。
この3年間、早めの話し合いと工夫により、主の日の礼拝が欠けたことはありません。社会活動が少ない方向けのあさ礼拝と、社会活動がある世代向けのひる礼拝、2つに分けてきました。分散した礼拝をそろそろひとつにと願っています。祈り会はズームを用いるようになり、出席者が増えました。さらに祈り手が増え、霊に満ちる群れへ成長したいと願っています。
教会行事を中止する昨今ですが、市立高麗小学校の学校応援団に登録し、授業・行事支援に教会員が出向いたり、市推進の地域の健康体操教室を教会で週1回、教会員主導で行っています。
高麗地区に立てられた教会として、主に仕えるよう人々に仕え、救われる人が1人でも起こされるよう待ち望んでいます。