かつて津波に覆われた被災地は、復興事業が進んで見違える程新しくなりました。12年の時を経て、以前の暮らしは津波伝承館に置かれた写真やパノラマで確かめるだけになっています。原発事故による特定の地域は別として、表面的には日常をとり戻していると錯覚しても不思議でありません。
あの日、津波により街は一瞬にして瓦礫と化してしまいました。そこに足を踏み入れた時の衝撃は大きく、悲惨な光景と被災者の嘆きの声は脳裏に焼き付いたままです。そうした中、各地でボランティア活動が開始されたのです。多くの人は「自分に何ができるのか」という素朴な問いに対する応答として行動したのだと思います。
同盟基督教団では、特別支援チームが編成されて何度も被災地に物資を運んだり、ボランティアを派遣してきました。そうした活動に、どれだけの人が励まされたかしれません。
緊急支援が一段落し、被災者の仮設住宅への入居が本格化した頃、教団として支援の方向性が求められるようになりました。そのような状況下、宣教研究所での研究を経て東北宣教プロジェクト委員会が設置され、被災支援と宣教の理念がまとめられました。東北という名前がついたのは、宣教のモデルケースとして発展していってほしいとの思いが込められたからです。そこで岩手県の沿岸部で活動していた大塚史明牧師を現地責任者、2015年の教団総会で派遣された齋藤満伝道師を現地リーダーにグレイスハウスが開設されました。以来、国内外を問わず、多くの支援者の協力の中で支援活動がされてきました。
主の導きにより2019年にはグレイスハウス教会設立となりましたが、1つの転機は、2021年6月で、急遽(きょ)、拠点の借家の返還を求められたことでした。しかし、教会と齋藤師ご一家の取り組み、そして、教団内外の皆さまの多くの祈りと励ましのもと、2022年10月に現会堂取得に導かれました。振り返ってみるとき、全て主の導きであったと思います。今年4月に開催された献堂式では、そうした恵みを確認する喜びに満ちていました。特に会堂を取得するまで、齊藤師と教会の方々の御苦労は、なみなみならぬものがあったことでしょう。教会は新しい段階に入りました。被災地には多くの苦しみが残っています。そこに宣教が進むことが期待されています。「これらのわたしの兄弟たち、それも最も小さい者たちの一人にしたことは、わたしにしたのです。」(マタイ25章40節)
【祈 る】 グレイスハウス教会の献堂式が無事に喜びのうちに終えられたこと感謝です。ますます祈る教会になれるように、また、あらゆる機会をとらえて福音を宣べ伝え、必要な人のもとに届き、仕えることを通しても、被災地(地元)の方々が永遠のいのちに導かれるようにお祈りください。
【送 る】ふまねっと体操後のお茶の時間の茶菓や、訪問用のお菓子:賞味期限が長いもの、個包装のもの等少量からお受けしています。
【参加する】小規模の宣教チームを募集しています。出発直前に検査(PCR もしくは抗原検査)を受けてください。新会堂での寝泊まりが可能です。また個室など希望の方は、近くの公共施設に格安で滞在できます(自費)。
【移住する】教会とともに歩み、教会を支え、宣教に従事する方、随時募集中。定年後の方、また田舎に住みたい若者、移住希望者募集中!今都市部から大船渡に移住すると、最大100 万円(諸条件あり)の補助金をいただけます!
【献げる】 年間のTSP 献金目標額365 万円( 月額約30 万円) です。5月末で、期待値約152 万円に対して、1,500,741 円が献げられ、感謝いたします。お献げくださるお一人お一人と諸教会に感謝申し上げますとともに、なお一層のお献げ物をもって、TSP の働きをお支えくださいますようにお願いいたします。