日本とアジアと世界に仕える Japan Alliance Christ Church
日本同盟基督教団 教団事務所 

第33回伝道懇談会報告

第33回伝道懇談会報告

教会支援部部員 吉田篤(学園前聖書教会牧師)

「私は神のご計画のすべてを、余すところなくあなたがたに知らせたからです。あなたがたは自分自身と群れの全体に気を配りなさい。神がご自分の血をもって買い取られた神の教会を牧させるために、聖霊はあなたがたを群れの監督にお立てになったのです。」(使徒20章27〜28節)

教団秋の研修会の前日である9月30日と10月1日、国立女性教育会館において第33回伝道懇談会が開催されました。昨年と一昨年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から教会支援費受給教会および教団レベル開拓・宣教区レベル開拓に仕える教師及びその配偶者が参加対象でした。しかし今年から教団所属全教会の教師およびその配偶者に参加枠を広げました。伝道懇談会の主たるテーマは「開拓と自立」であり、教会開拓と教会形成のための学びと励ましの集いでもあります。参加された一人ひとりとともに、貴重な学びの時とともに、主の教会に仕える志を新たにされる時となりました。
さて今回は「土の器をも用いて」と題して、水草修治師・こず江師ご夫妻(苫小牧福音教会)を講師にお迎えしました。水草師ご夫妻が、信州南佐久郡での22年間にわたる開拓伝道と牧会経験の苦闘と恵みの記録された著書「私は山に向かって目を上げる」から3回の講演をしていただきました。「伝道者の形成」「福音を宣べ伝える」「教会形成」とのサブテーマから一つひとつ丁寧に語られた内容は、主の教会に仕えるために具体的な気づきにあふれていました。また提示された具体的なあり方は、宣教の現場において神学的熟慮を重ねられた内容でもありました。講演の途中では、こず江師による講演内容に対するコメントがあり、夫婦で主の教会に仕える具体的な姿勢が語られ、また家族で主の教会に仕えることの苦闘と恵みが示されました。
私たちが仕えるように主にあって遣わされた地域や環境は異なります。それぞれの場において、まことの陶器師である主のお取り扱いを受けて、欠けだらけのこの土の器が整えられる場であると気づかされます。冒頭のみことばに記されたように、教会の大牧者である主イエスに従う者として、純粋な福音の説教を通して、神さまのご計画のすべてを語ること、また主の教会に加えられた喜びをもって群れの全体を主イエスの見つめておられる眼差しに導かれること、そして伝道と教会形成に努めるよう励まされる講演でした。
最後に、水草師が講演冒頭で鼻笛をもって主をほめたたえる姿に、私たちが仕える主を見上げるように心を高くされました。私たちが遣わされている場は、宣教の困難さがありますが、「目を上げて畑を見なさい。色づいて、刈り入れるばかりになっています」と語られる主がともにおられることを確信し、神さまのみこころを祈り求めながら、福音に仕えたいと願います。

Print Friendly, PDF & Email