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災害対策部 首都直下地震への備え

災害対策部 首都直下地震への備え

災害対策部部長 大塚史明(福岡めぐみ教会牧師)

さる4月19日、イースターを翌日に控えた土曜日、世田谷中央教会にて「東京宣教区と災害対策」と題して講演の時をもちました。主な内容は首都直下地震で想定される時期、規模、被害内容と各教会、宣教区でできる災害対策と支援活動への備えです。首都直下地震が「今後30年以内に70%」の確率で起こるとされている根拠、また地震のメカニズムなどは研究の進歩によって日々明らかにされ、周知されています。しかし、これらを本当に起こるものとして実際に地震に備えるかについては、個人や教会の間で大きな差が出てきます。==災害の危機が迫っている==この意識を高めていくことが、災害対策部の1つの大きな役割だと考えます。首都圏には20を超える活断層が継続調査対象となっており、詳しいデータを知ることができます。また、首都直下地震では、死傷者の70%が火災によると想定されています。密集する住宅地と区画整理された地区とでは、道路幅や公園の大きさが違いますが、これらは災害に備えた都市計画の一環です。ご自身の教会や自宅、学校や職場周辺をハザードマップで調べたり、実際に目や身体で確認すること、また過去の災害履歴を調べるのも有益な備えの一つです。
近頃は「フェーズフリー」という言葉とともに、日常と非日常の境目をなくす運動が推奨されています。おおよそ、防災用品は普段階下や倉庫にひっそりと置かれていて、非常時のみに取り出すものだと考えられています。しかし、災害時に役立つものを、日ごろの生活から使っているならそれは大きな助けとなります。一例として、モバイルバッテリーを普段使いしていると、停電や避難生活を強いられても数日間はスマホの充電に困ることがありません。他には、手首巻き付け用のメモ、バケツになる撥水バッグ、携帯用アルコール消毒液、ホイッスル付名札、液体タイプのミルクなど普段使いから非常時まで役立つ品が意外とたくさんあります。また、ラジオや方位磁石を使ってのハイキング、ろうそくや火おこしを経験するキャンプ、炊き出しを兼ねた教会での食事作りなど楽しみつつスキルと経験を身につける活動も良い機会となります。
また、日常と非常時にもっとも心強いのは、お互い顔の見える関係です。もしもの時に助けてもらえる・助けに行ける関係は本当にありがたいものです。ご自身の教会を通して普段から顔の見える関係を地域や周辺の諸教会と作っておきましょう。私たちは、主からいただいた自分のいのちを守るとともに、隣人のいのちを守る側への備えをし、さらにはそうして守ったいのちを永遠のいのちのために用いることができるなら幸いです。災害に備える部として、災害対策部はいつでも、どこでもまいります。各宣教区の要望や状況、災害予測に則した内容で伺いますので、ぜひお問い合わせください。

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