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日本同盟基督教団 教団事務所 

祈りの家と呼ばれる教団総会に 常任書記 畑中洋人

祈りの家と呼ばれる教団総会に
常任書記 畑中 洋人(石神井福音教会牧師)

彼らに言われた。「『わたしの家は祈りの家でなければならない』と書いてある。それなのに、おまえたちはそれを『強盗の巣』にした。」(ルカ19章46節)

今年で教団総会は、70回目を迎えます。第1回の教団総会(当時年会と呼ばれていた)は、戦後まもなく1948年10月に開催されました。しかし実は遡ること、教団の前身の日本同盟基督協会の最初の年会は1922年10月に開催されていました。100年近く重ねられてきた総会によって、今日の日本同盟基督教団の優れた宣教協力の機構が築かれたことを思うと、まずは感謝をしなければならないと思わされます。そして今年の教団総会も未来につながる大事な一歩であることを自覚し、その責務をしっかりと果たしていきたいと願わされます。

そのような中、なぜこのみことばなのか。教団総会が荒れている?と心配される方もおられるかもしれませんが、そうではありませんのでご安心ください。教団総会は2014年より代議制に移行し、議員数は約100名と規模は小さくなりましたが、しっかりと審議を行っています。しかしだからこそ、このみことばを覚えたいと思っています。教団総会は、会議形式で実施されます。総会議事運営規程に沿って、議案説明、質疑、討論、表決の手順を経て教団としての意思決定がなされます。過去には教団総会の議事進行が混乱することもあったようですが、今は秩序をもって運営されるようになりました。

イエスの時代、主の宮は祭司たちによって管理されていたにもかかわらず、「強盗の巣」になっていました。原因は、主の宮で金儲けをしている人たちがいたことでしたが、本当の原因は、それを許していた指導者たちの存在です。いつの間にか主の家が彼らにとって「私たちの家」となっていました。そこで主イエスは、ここはあなたがたの家ではなく「わたしの家」だと言われ、さらにそこは「祈りの家」でなければならないと憤られました。創世記4章では、カインとその子孫が、実に立派な町を建て上げていました。家畜を飼う者、竪琴と笛を奏でる者、あらゆる道具を造る者と、分業をしながら豊かな生活を手に入れるためのシステムを築き上げていました。しかしその町は、自分のために人を殺すことをもいとわない堕落した町になっていたのでした。彼らに何が欠けていたのでしょう。それは彼らが主を呼び求めること、つまり祈ることをしていなかったことです。

私たちは長年の積み重ねにより、ある程度会議をうまく運営することができるようになりました。しかし気をつけなければ、どこか私たちの手で、私たちの日本同盟基督教団を建て上げているという、かつて主の宮が強盗の巣となってしまったのと同じ過ちに陥ってしまう危険性があります。私たちがしていることは、私たちの手で私たちの日本同盟基督教団を建て上げることではありません。私たちは、神の国の建設というすばらしいみわざに仕えているのです。この重要な働きを担っていくためにも、教団総会の会場は、会議場である前に「祈りの家」でなければならないと思わされています。事実、教団総会のすべての審議は、祈りで始まり、祈りで終わります。以前はこの祈りと審議に、教団のすべての教会が現場で加わっていましたが、今は選ばれた議員だけです。そのため全教会の教職・信徒が直接審議に加わることはできなくなりました。しかし祈りにおいては、そうではありません。教団総会は、インターネットを通じてライブで視聴することもできます。牧師に尋ねていただければ、その視聴方法を知ることができます。教団総会が「祈りの家」となるように、そして日本同盟基督教団が今年も主の御国建設に貢献できるように、3月21〜22日ぜひ祈りの議員として教団総会にご参加ください。

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