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日本同盟基督教団 教団事務所 

シリーズ宣教のDNA「教区制ではなく宣教区制」

シリーズ宣教のDNA 「教区制ではなく宣教区制」
理事 伝道局長 廣瀬 薫(派遣教師)

「宣教協力理念」(2004年)を読むと、「機構改革」を機に作成されたと書かれています。当時同盟基督教団は、「教会数が200を越えたら、教区制に移行する」と掲げていました。やがて教会数が増え、いよいよ2〜3の教区に分ける検討が始まりました。その時伝道局は、その前になすべきことがあると提言したのです。それはあるキリスト新聞の記事に愕然とした経験からでした。日本基督教団の総会では、4つの課題が「棚上げ」されていると書かれていました。4つとは、(1)信仰告白、(2)宣教論、(3)教職論、(4)会議制、でした。これらについては、もはや教団の一致はできないので取り上げないとの趣旨でした。言うまでもなく、これらはキリスト教会や教団形成にとって、必須の重要項目ばかりです。しかし一度不一致に至れば、再びの一致はほぼ不可能となるのだと教えられたのです。
そこで、「教区制」に移行するのならば、その前に、将来も変わらぬ教団全体の一致点を明確にし、それを共有した上で分けることが必要と考えました。教区制に移行した後からでは、それは二度とできなくなる危険があると考えたのです。
提言は受け入れられ、「宣教協力」理念の作成作業が行われました。ご覧になると分かるように「改訂第7版」と書かれています。様々な意見が出されたので、最初の案から何度も書き換えた結果です。何度書き換えても、伝道局は「これが無ければ、機構改革を進めるべきではない」と考えたので、諦めませんでした。この作業が結果として、大きな役目を果たしたと思っています。と言うのは、機構改革が「教区制」ではなく「宣教区制」を目指す方向に、方向転換したからです。
つまり、当初の方向性は、教団が大きくなったから「教区制」にする、そのために、大切な3本柱の一つ「宣教協力」理念を確定する必要がある、でしたが、それが逆になって、大切なのは「宣教協力」を推し進めることだと確認したので、そのために「宣教区制」にする、となったのです。宣教協力に相応しい形が検討され、その結果全国を16の「宣教区」に分けることになりました。そして、旧教規に明記されていなかった「宣教協力」を新たに織り込んで、教規の改正を行ったのです。
以上の経緯はまことに、「宣教的霊性」の同盟基督教団に相応しいものであったと感じています。日本基督教団が「荒野の40年」(1966〜2006年)と形容される苦難を重ねて、伝道の大停滞を招いたことは、日本のキリスト教会全体の痛みです。私たちの「宣教区制」は、「宣教協力」の結実を主目的とする制度です。機構改革の際作成した「宣教協力理念」を大切に共有し続けることを決して忘れてはならないのです。

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