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日本同盟基督教団 教団事務所 

国外宣教委員会 教団内教会在留外国人の会について

国外宣教委員会の取り組み
教団内教会在留外国人の会について
国外宣教委員 下田 陽介(久留米聖書教会牧師)

「あなたがたとともにいる寄留者は、あなたがたにとって、自分たちの国で生まれた一人のようにしなければならない。あなたはその人を自分自身のように愛さなければならない。あなたがたも、かつてエジプトの地では寄留の民だったからである。わたしはあなたがたの神、主である。」(レビ記19章34節)
日本におられる在留外国人の方々と、何らかの形で関わりを持つ教団内の有志の先生方とともに、2020年6月から定期的に交わりを持っています。「教団内教会在留外国人の会」と名付けられたこの会では、近況を報告し合い、お互いに祈り合っています。時には直面している課題について助言を求めたり、また参加されている先生方の人脈から専門家が紹介されたりすることもあり、宣教の良いコネクションが生まれています。もしこの会に関心のある方は、国外宣教委員会までご連絡いただければと思います。
この会の中で、勉強会も始まりました。最近はエリン・マイヤー著『異文化理解力』(英治出版、2015年)という書籍を読み、意見交換を行っています。この本はいわゆるビジネス書であり、グローバル化したビジネスの分野で異文化の人々と協働する際に起こり得る問題について書かれています。多文化の環境でリーダーシップを発揮したり、コミュニケーションを円滑にするにはどう考えればよいかというヒントを与えられます。例えば一口に「日本人」と言っても色々な個性の方がおられて、当然そこには個人差があります。しかし著者の主張は、生まれ育った文化や、その文化から築き上げられた教育のあり方が、コミュニケーションの方法に与える一定の影響がある、というものです。
この読書会から多くの示唆を与えられていますが、個人的に印象に残ったエピソードを紹介いたします。平等主義的な文化のあるオーストラリアに、ある男性が副社長として赴任しました。彼は「自転車通勤」という自分のスタイルを持っていました。このスタイルは「ほら、僕は君たちの一員だよ」というメッセージの象徴になり得ます。オーストラリアのオフィスで、彼は好意的に迎えられました。その後、彼は北京に異動になりましたが、同じスタイルを貫きました。ところが中国人スタッフたちは彼のことを「恥ずかしい」と感じました。彼のスタイルは「僕は重要な人物ではない」というメッセージとして受け取られたわけです。
このような内容は、私たちの宣教の働きにおいても大切な視点だと感じています。私たちが隣人に愛を示すためには、聖書を通して神のみこころを知り、またこの罪の世界の現実を知り、そして人を知ることが必要であると感じています。
異文化との出会いに、戸惑いを覚えることがあるかもしれません。しかしこのような書籍であったり、すでに経験のある方から学ぶことで、事前にある程度、私たちは視野を拡げておくことができます。ぜひみなさまにも、外国の方々の良き隣人になってほしいと願っています。

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