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教会教育部 《連載》 教団の教会教育・現状と提言 提言③「教会全体で『キッズ・ユースミニストリー』を考えよう」

教会教育部
《連載》 教団の教会教育・現状と提言
提言③「教会全体で『キッズ・ユースミニストリー』を考えよう」
教会教育部員 沖野毅(長良キリスト教会牧師)

■提言③
◆教会全体で
みなさんの教会では、日曜日に子どもたちはどこにいるでしょうか? 大人とは別の時間に別の部屋にいて、接点がないという方もいるかもしれません。キッズとユースのことは、教会学校の奉仕者まかせになりがちではないでしょうか。
イエスさまは「子どもたちを、わたしのところに来させなさい」と、私たちひとりひとりに語っておられます。教会全体でキッズ・ユースミニストリーを考えていくことが求められています。より多くの教会員が関わり、教会全体のサポートと祈りをもって行われることが大切です。
◆さまざまなかたちで
教会が子どもたちのために行う働きは、多様化してきています。アンケートからは、ペン習字、工作教室、ゴスペル、英会話クラス、クッキングなど、教会学校以外のさまざまな子どもプログラムがもたれていることがわかります。
近年では、宗教に対する警戒感もあり、チラシを見て1人で
教会に来る子どもたちは少なくなっています。学校の前などでチラシを配ることができない地域も増えています。一方で、学習支援、放課後の教会開放、子ども食堂、親子クラスなど、教会が地域の子どもや親のニーズに応える働きも増えてきました。これらの働きは、教会が地域と関わる大事な接点にもなります。

教会のイベントやプログラムを知ってもらうには、親とのつながりも大切です。子どもも親も、教会に誰か知っている人がいると安心感を持てます。キッズ・ユースとの接点があまりなくても、祖父母、親世代の知り合いがいるという方は多いのではないでしょうか。教会全体で、教会外に持っているつながりを活用できたらすばらしいですね。
◆キッズ・ユースと一緒にささげる礼拝
塾や習い事、余暇の過ごし方など、家庭のライフスタイルは変化しています。そのため、従来の日曜朝の教会学校に来ることが難しいキッズやユースが増えています。その一方で、教会学校には来られなくても、親と一緒に主日礼拝に出席している子どもたちがいます。
大人も子どももともに主を礼拝する時間について考えてみるのもよいでしょう。主日礼拝の中に、キッズやユースが参加できるように、礼拝の中に子ども賛美・メッセージ・暗唱聖句等を取り入れている教会もあります。そうすることで、大人と子ども・ユースがともに礼拝することを教会全体で意識することができます。また、キッズ用の礼拝メッセージノートを用意している教会もあります。
◆今与えられている恵みから
アンケート結果から、多くの教会が奉仕者不足で悩んでいることがわかりました。奉仕者が与えられることを祈ることは大切ですが、まずは今与えられている恵みから、何ができるかを考えてみませんか。今あなたの教会にはどんな方が集まっているでしょうか? その方々の興味関心、問題意識、ネットワークなどに、新しい子どもミニストリーが始まる可能性が秘められています。今いる人たちこそ、祝福のスタート地点です。
実際例
・多磨教会(東京宣教区)では、近くのミッション系の幼稚園に子どもを通わせているお母さん対象に聖書の学び会を持っています。
・S 教会(他教団)では、習字の得意な方が子どもたちに冬休みの書初めの指導を始め、教会外から多くの子どもたちが参加するようになりました。

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