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日本同盟基督教団 教団事務所 

「今、問われていること」

「今、問われていること」
伝道部長 三浦陽子(安中聖書教会牧師)

私たちはもう1年以上も新型コロナウイルスと戦ってきました。さすがに疲れてきました。以前のように、礼拝堂に集い聖餐を祝い礼拝をささげたい、祈祷会を愛餐会を諸集会をと願います。しかし、以前は当たり前だったことが今は特別なことになってしまいました。私たちは「今は非常事態」と言う言葉と共に歩んできましたが、今は特別なのだと言い聞かせる一方で、神さまの御前にあっては変わらないものがあることを心に留めています。昨日も今日も永遠に変わらない神さまのみこころは、私たちが非常事態だと判断する時にも変わらないことを思います。
この感染症拡大は、人と人を分断しています。共同体である教会は試みを受けているように思います。会わずして、親しく語ることなくして、伝道することは難しいと考えます。主は宣教をお休みしているわけではありません。主は今私たちに宣教の本質や在り方を問うているように思います。同時にキリスト者の生き方も問われていると思います。感染症は私たちを恐怖に陥れています。命が一番大事というメッセージも聞こえてきます。しかしそれはこの世の声でもあります。キリスト者としてどうなのだろうか、はたしてこの肉体の命が一番大事なのだろうかと問われているように思います。
そんな中で、昨今、神様を愛していると言いながら、教会を愛していると言いながら、自分の熱心や自分の意志が優先されていることはないだろうかと思うことがあります。神さまの正しさよりも自分の正しさが先になってはいないだろうかと思うことがあります。厳しい忍耐を強いられている中で、私たちはより深く主の前に静まる導きを与えられています。そしてこの時は、悔い改めの時なのだと思います。先が見えない中で、御霊によって神さまにゆだねる他にないこと、みこころを求めて祈ることの他にはなすべきことはないと改めて教えられるのです。「みこころが天でなるごとく、地にもなさせたまえ」と祈ります。
伝道部では、昨年、感染拡大の中で神さまから知恵をいただいて、精一杯宣教してきました。特に、開拓教会とそこに遣わされている教師たちを励ますことを大切にしながら歩んできました。宣教は愛の行為です。また、主は宣教を共にする弟子たちに「互いに愛し合いましょう」と命じておられます。人と人が分断されている中にあっても、愛することは変わりません。共に主が与えてくださるビジョンを見つめながら、今、なすべきことをさせていただきたいと願います。今、本当の意味で、主が言われる、なすべきことをすることが問われていると思います。

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