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日本同盟基督教団 教団事務所 

新式文の解説④ 教団関係諸式

新式文の解説④ 教団関係諸式
前式文委員 朝岡勝(徳丸町キリスト教会牧師)

教団関係諸式では4つの「任職式」、2つの「任命式」、1つの「派遣式」の式文を記しました。「任職」と「任命」の違いについては前号に「聖書的な職務(牧師(正教師・補教師)、伝道師、役員など)に任じられる際は『任職』、それ以外の職務(教団理事長・理事など)に任じられる場合は『任命』」と説明されている通りです。

1 正教師任職式(按手式)、補教師任職式(准允式)
教師の任職式は、教師職制の一致を重んじる私たちの教団にとって誓約をともなう厳粛な式であり(教憲第10条、教規第94条〜98条)、補教師准允、正教師按手、教師の加入はいずれも教団総会の承認事項です(教規第12条⑨)。またこれらの式は教団総会において理事長の司式によって執り行われるように定められています(教規第98条)。
正教師任職式は按手をもって執り行われる一回的なものです。そこでその職務に任じられる重要性に鑑みて、聖書朗読箇所や誓約の言葉、祈りの言葉などを整えています。
補教師任職式は従来「准允式」と呼ばれて来ました。「准允」(じゅんいん)とは「許すこと」を意味する言葉とされ、戦前から用いられてきた日本のプロテスタント教会独特の用語です。私たちの教団では補教師を、教える務めと治める務めを十分に果たす正教師を「補佐し、教務を共同で担う」(教規第96条)務めと定めています。かつては補教師は正教師になるまでの準備期間の意味合いが濃かったのですが、機構改革によって補教師を確立した職と位置づけ直したこともあり、今回の式文でも、その意図が明瞭になるように文言を整えています。

2 加入正教師・加入補教師任
職式 感謝なことに、私たちの教団には様々な経緯と導きにより、他教団から加入される教師たちがおられます。加入を志願されてからそれが実現するまでには、教師試験委員会による審査があり、私たちの教団の信仰告白、教団の仕組みや歴史をよく理解していただくための十分な時間を持っていただくようにしています。その上で、正教師加入、補教師加入などの受け入れ方を理事会が決定し、教団総会の承認を経て加入が認められます(教規第120条)。
従来は加入教師の任職は正教師按手式、補教師准允式と併せて、式文を一部読み替える形で行ってきましたが、今回はそれぞれの式のための式文を用意しました。

3  教団理事長任命式・教団総主事任命式
この2つの式文は今回新たに設けたものです。これは式文に収められたことで今後直ちに実施されるものということではなく、将来的な可能性も含めて準備しました。
私たちの教団にとって理事長は宗教法人としての当教団を代表し(教規第75条)、また教団の教務を統括する(教規第80条)重い務めです。したがってこの務めに選出した教団総会において、総会議長が司式し、理事長に選出された教師と選出した代議員の誓約をともなう任命式をおこなうことはふさわしいと考えました。理事長のみならず理事全員が任命式を行うことも考えられますが、ここではまず理事長の任命式を設けてみました。
教団総主事の任命式は従来、選任後の最初の理事会の席上、理事長の司式によって執り行ってきましたが、そこでは各個教会における牧師就任式の式文を一部読み替えて行ってきました。今回はその務めの重要性に鑑みて、固有の式文を用意しました。またその他、教師が就く各種の「主事」の任命に際しても応用できる式文として整えました。

4 国外宣教師派遣式
従来、新たな国外宣教師が起こされ派遣される際には、教団総会において「派遣の祈り」という時が持たれてきました。今回は、これを「国外宣教師派遣式」と位置づけ、新たに式文を準備しました。これによって教団として国外宣教師を按手によって任じ、送り出すという意味合いがより一層明確になることを願っています。

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