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日本同盟基督教団 教団事務所 

私たちのこれから 理事長 朝岡勝

私たちのこれから
理事長 朝岡勝(徳丸町キリスト教会牧師)


「あなたがたは、今がどのような時であるか知っています。あなたがたが眠りからさめるべき時刻が、もう来ているのです。私たちが信じたときよりも、今は救いがもっと私たちに近づいているのですから。」(ローマ13章11節)

主の年2022年、あけましておめでとうございます。日本同盟基督教団の諸教会の皆さまの迎えた1年の歩みに、主の豊かな祝福がありますように!

1 今はどのような時か
新しい年の始まりに、私たち
は「今はどのような時か」と考えます。宣教130周年を越えて進む「これからの時」、コロナ禍の中で過ごす「ウィズ・コロナの時」、その後を見据えて備える「ポスト・コロナの時」。明るい展望も、困難な見通しも、これらはすべて天地万物を創造し、今もこの世界を保ち、治め続けておられる主が救いの完成に向かって導いておられる「御手の中で」の時です。
また新しい年の始まりに、私たちは自分の人生の日数がどれほどかを考えます。それこそ主の御手の中にあることですが、それでも「どうか教えてください。自分の日を数えることを。そうして私たちに 知恵の心を得させてください」(詩篇90篇12節)と詩人が祈ったように、年の始まりに人生の終わりを考えることは、私たちの1日1日をかけがえのない時間として生きるために意味を持つものでしょう。
それに加えて「これから」はどのような時かを思い巡らします。先行きの見通せない混沌とした時代だからこそなおのこと、先のことが知りたい。そういう切実な願いを抱きます。経済学者、自然科学者、歴史学者、哲学者など、現代の予言者たちに「これから」について語ってほしい。そんな声があちらこちらから聞こえています。
しかし実際には、私たちは今がどのような時か、これからがどのような時かをすべて明白に知ることはできません。そこには私たちの限界があり、私たちのわきまえるべき限度があります。

2 あなたがたは知っている
ところが聖書はこうも語るのです。「あなたがたは、今がどのような時であるか知っています」と。これは驚くべき言葉です。時を知り得ない限界を持つ私たちが「今がどのような時であるかを知っている」とは、どういうことなのでしょうか。さらにみことばは続けます。「あなたがたが眠りからさめるべき時刻が、もう来ているのです。私たちが信じたときよりも、今は救いがもっと私たちに近づいているのですから」。
私たちが知っている時とは「眠りからさめるべき時刻」、すなわち「終わりの時」です。それを「知っている」とは、世界の終わりは何年何月何日と言い当てることを意味してはいません。それは私たちには隠された奥義です。だからこそ私たちは主イエスが福音書で繰り返し教えてくださったように、いつでも目覚めた者として、主人が帰ってくるまで託された務めを忠実に果たすしもべとして、また燭(しょく)台の油を絶やさずに花婿の到来を待ち望む娘たちとして、主を待つ姿勢を崩すことなく歩まなければなりません。

3 私たちのこれから
その上で、私たちに明らかにされていることもある。それが「今は救いがもっと私たちに近づいている」という事実です。このような時の認識の中で、私たちの果たすべき使命は何でしょうか。
昨年9月の記念大会にあわせて出された「日本同盟基督教団宣教130周年記念宣言」の第3パート「私たちのこれから」は、次のように言い表します。「私たちは、『立ちなさい。さあ、ここから行くのです』との主の呼びかけに応え、『聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます』との約束の成就である聖霊に押し出され、主イエス・キリストの十字架と復活を宣べ伝えます」。
この130周年記念宣言の第3パートのあらゆる面での展開を、「私たちのこれから」として祈り取り組む2022年としたいと願います。

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