日本とアジアと世界に仕える Japan Alliance Christ Church
日本同盟基督教団 教団事務所 

助け主に助けられ 理事長 朝岡勝

助け主に助けられ
理事長 朝岡勝(東京キリスト教学園派遣教師)

今なお続いているロシアによるウクライナへの侵略戦争が一刻も早く止むようにと祈る毎日を過ごしています。このような争いを生み出す私たち人間の罪深さと愚かさを主の御前に悔い改めつつ、主の平和のみこころがなるように続けて祈ってまいりましょう。

1 助け主なる聖霊
ヨハネの福音書14章16節〜17節には、受難の出来事を前にして主イエスが弟子たちに与えてくださった約束が記されています。「わたしが父にお願いすると、父はもう一人の助け主をお与えくださり、その助け主がいつまでも、あなたがたとともにいるようにしてくださいます。この方は真理の御霊です。」この「真理の御霊」と呼ばれる三位一体の第三位格の神なる聖霊のお働きについて、同26節では「助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます」と言われ、さらに16章7〜8節では「わたしはあなたがたのところに助け主を遣わします。その方が来ると、罪について、義について、さばきについて、世の誤りを明らかになさいます」、同13節では「真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導いてくださいます。御霊は自分から語るのではなく、聞いたことをすべて語り、これから起こることをあなたがたに伝えてくださいます」と語られています。
またパウロはガラテヤ人への手紙4章6節で「神は『アバ、父よ』と叫ぶ御子の御霊を、私たちの心に遣わされました」と言い、ローマ人への手紙8章15節でも「子とする御霊を受けたのです。この御霊によって、私たちは『アバ、父』と叫びます」と言っています。ペンテコステを前にこうした聖霊のお働きを覚えましょう。

2 ともにうめいてくださる聖霊
さらにローマ8章26節ではこうも言われます。「同じように御霊も、弱い私たちを助けてくださいます。私たちは、何をどう祈ったらよいか分からないのですが、御霊ご自身が、ことばにならないうめきをもって、とりなしてくださるのです。」私はいつもこのみことばに慰めを受けます。「何をどう祈ったらよいか分からない」。そのような途方に暮れる思いをすることがあります。祈らなければと思うのに、何をどう祈ったらよいかわからない。心も定まらず、言葉も出ず、祈る姿勢すら取ることができない。取り乱したり、慌てふためいたり、深く落ち込んだり、気力も失せたり・・・。その時に助け主なる聖霊は、私に向かって叱咤激励するのでなく、私に代わって饒舌(じょうぜつ)に祈るでもなく、「ことばにならないうめきをもって、とりなしてくださる」というのです。いまだ終わりの見えないコロナ・パンデミックの影響の中で、止むことのない悲惨な戦争の中で、身近なところにも、自分自身のうちにも様々な痛みや傷を抱える中で、そこでともにうめいてくださる聖霊がおられるとは、なんという励まし、慰めでしょうか。

3 助け主に助けられ
この助け主なる聖霊に助けられつつ、私たちは互いに愛し合い、互いに仕え合い、痛む世界に向かって福音を宣べ伝え、主の教会を建て上げ続けて行きます。
3月の第73回教団総会をもって2022年度の歩みが始まりました。4月から新しい任地に赴いて働きを始めている教師たち、新しい牧者を迎えて歩み出している諸教会の兄弟姉妹たちに祝福を祈ります。新しい理事会が選出され2年の任期での奉仕もスタートし、祈りつつその働きに就いています。教団の様々な部・委員会も陣容が整えられて働きが始まっています。教団事務所も新たな法人事務主事を迎えました。
多くの課題はありますが、教職理事、信徒理事ともに助け主の聖霊に助けられ、諸教会に仕えるしもべとして祈りつつ奉仕しています。皆さんのお祈りをお願いします。

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