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日本同盟基督教団 教団事務所 

新しい歌を歌う私たちの教団 教師試験委員会委員長 西村敬憲

新しい歌を歌う私たちの教団

教師試験委員会委員長 西村敬憲(西大寺キリスト教会牧師)

「新しい歌を主に歌え。喜びの叫びとともに 巧みに弦をかき鳴らせ。」(詩篇33篇3節)20年くらい前ですが、高校生たちから礼拝の感想を聞いていたら、讃美歌の歌詞がまったくわからないと言っていました。彼らはキャンプなどでバンドを組み、楽器も歌もある程度の水準でこなし、またクリスマスにはメサイアの抜粋を歌ったりして、日頃から幅広く音楽を経験していました。特に讃美歌がワーシップソングに比べてつまらないということではありませんでした。当時は、教会の礼拝では、「讃美歌」と「聖歌」を使っていましたが、彼らはその歌集の名前には興味がないせいか知らず、いつも「黒い本」と呼んで、「黒い本の歌は意味が分からん」というふうに話していたのです。
確かに私も実は讃美歌の歌詞ではわからないものがけっこうあります。彼らの話を聞いて「讃美歌」の後ろを見たら初版は1954年でした。当時でも50年くらいは過ぎていました。それに初版当時の人にとっても普段は使わない古いことばで作られていたようです。
古文を文法も単語もよく学んでいる現役の高校生でも、讃美歌を理解するには足りないのでしょう。礼拝で讃美歌を、心を込めて歌おうとすると、時にはかなりのハードルの高さがあるわけです。
若い人たちだけでなく、私でもわかるような讃美歌があるといいなと思っていましたが、2003年頃、赤江弘之先生から石川弘司先生と新しい讃美歌集を作るためにいのちのことば社と話し合いを始めたということを聞きました。出版社が主導ではなく教会が中心になった働きとするための準備をしていると言われていました。
そして2004年にいのちのことば社、同盟基督教団、日本福音キリスト教会連合によって準備委員会が発足し、それからイムマヌエル綜合伝道団も加わって、「福音讃美歌協会」が生まれ、理事長を安藤能成先生が務められました。そして2012年には待望の「教会福音讃美歌」が出版されたのです。手に取ってみると、現代的な明るさを持った装丁で、歌いやすく工夫された楽譜や歌詞になっていました。これまでよく歌ってきた讃美歌や聖歌も収められていますが、歌詞が新しくなっているものもあったり、メロディが少し変わっていたり、わかりやすさだけでなく緻密な研究を踏まえていることも分かりました。
また、近年親しまれてきたワーシップソングや新しい讃美歌も入っていました。楽譜には、コードも記されているので、伴奏の楽器の種類や形態、演奏方法にも広がりが持てるようになっています。
「教会福音讃美歌」出版後も福音讃美歌協会は、音源の作成販売や、伴奏譜の出版、さらに福音讃美歌協会のホームページでは、全曲の情報を掲載しています。曲によっては作った人の写真やエピソードも加えられています。いろいろな検索機能もあって、聖句や主題、分類など充実しています。
さらに、讃美歌協会が編集してきた「あたらしい歌」は3巻まで、いのちのことば社から出版され、その多くが外国讃美歌の翻訳ではなく新しく生み出されたもので、将来の「教会福音讃美歌」の改定などの編さんを視野に入れた準備も進められています。
私は、同盟基督教団の理事会から数年前に福音讃美歌協会の理事会に派遣されましたが、教派を超えて公同の礼拝で用いることのできる讃美歌集を、責任をもって編集、出版を続けている働きは国内では非常に貴重な存在になっているようです。
生き生きと賛美が献げられる礼拝は宣教に不可欠です。宣教協力を掲げる私たちの教団は、「教会福音讃美歌」出版当初から多くの教職者、信徒が犠牲を払い続け、また作品としても新作も含めて教団に所属する人たちの貢献は大きく、将来にわたって大きな責任を担っています。
「新しい歌を主に」歌う同盟基督教団として歩んでいきたいと思います。