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日本同盟基督教団 教団事務所 

北海道聖書学院の紹介

北海道聖書学院の紹介
水草修治(苫小牧福音教会牧師)

同盟基督教団には認定神学校が、4つあります。東京基督教大学教会教職課程、聖書宣教会、新潟聖書学院、そして、北海道聖書学院(HBI)です。今回は、HBIについて紹介します。
「この学院の一番大切な仕事は、キリストとキリストの苦しみを宣べ伝える人たちを訓練することです。つまり、十字架がすべてです。しかし、北海道聖書学院の建物には、教会のように十字架が建てられていません。だから、この十字架が、学院での生活と働きという、その中身に刻み込まれていかなければなりません」。
これはHBIの創立者アーサー・レイノルズ宣教師のことばです。このスピリットに基づいて、学院は、学び・寮生活・奉仕教会の3つの場を伝道者訓練の場として、「キリストを知り、教会に、世界に仕える」働き人を送り出してきました。
HBIの特徴の第1は、1学年5人を基本とする少人数制です。多人数のクラスにはそれなりの教育効果があるのは事実ですが、他方で、少人数制ならではの教育効果があります。当学院の卒業生のひとりは「原語やその他難しい神学のトピックを学ぶにあたって、様々な疑問が生まれてきますが、この学院では、わからないことをそのままにすることなく、積極的に聞くことができ、理解が深まります。引っ込み思案の私でも、恐れずに質問できるオープンな授業になっています。また、先生方も親身になって応えてくださいます。先生と学院生の距離が近いということがこの学院の特徴だと思います」と述べています。ちなみに、この神学生は、HBIで学んで最も好きになったのはヘブル語だったそうです。
HBIの特徴の第2は、そのバランスの良さだと思います。聖書解釈は、1節から1書そして聖書全体へという方向の釈義神学的方法と、神のご計画全体を鳥瞰的に展望しつつ部分を見ていくという方向の組織神学的方法や歴史神学的方法があります。正しい聖書理解には、「木を見て森を見ず」にも「森を見て木を見ず」にも陥らないことが大切です。HBIの教師・講師陣は、この点でバランスが取れていますから、健全な聖書解釈力を身に着けることが期待できます。
また教員がみな伝道牧会の最前線で労している牧師たちであるということは、提供されている神学教育が現場で役に立つものであることを保証しています。説教・牧会・教会形成など実践神学部門はもちろんのこと、全部門が神を愛し、教会に仕えるための生きた神知識を与えることを目ざして提供されています。
HBIの特徴の第3は、訪ねて来られたらすぐに気付かれることでしょうが、神学生・職員・教員のかもしだす温かな雰囲気です。無論、私たちはキリストにあって罪赦されたとはいえ利己的性質をなお残しているお互いですから、問題がないわけではありません。けれども、キリストにあって悔い改め、赦し合って生きていくことを、この寮生活によって身に着けていくことができます。それは、キリストのからだである教会に仕えるために必須の資質です。
HBIの特徴の第4は、授業料・寮費・食費・海外研修の積み立て、合計で56万4千円と安いことです。これで、卒業するのが名残惜しいほど楽しく有意義な学びと生活ができるのですから、驚きです。その上、奨学金も充実しています。
北海道は遠いでしょうか。羽田〜新千歳間は、飛行機で1時間35分で、LCCなら1万〜2万円程度です。決して遠くありません。神から牧師・伝道者としての召しを受け、どこで学ぼうかと祈っている方は、HBIのホームページを開いて見てください。

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