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日本同盟基督教団 教団事務所 

真実な礼拝と愛の交わりを喜びとして バイブルキャンプ局担当理事 辻浦信生

真実な礼拝と愛の交わりを喜びとして
バイブルキャンプ局担当理事 辻浦信生(東御キリスト教会牧師)

「私たちが見たこと、聞いたことを、あなたがたにも伝えます。あなたがたも私たちと交わりを持つようになるためです。私たちの交わりとは、御父また御子イエス・キリストとの交わりです。これらのことを書き送るのは、私たちの喜びが満ちあふれるためです」(Ⅰヨハネ1章3〜4節)

祈りのネットワークに毎年記載している1項目があります。「真実な礼拝と主イエスにある愛の交わりを保つ教会であるように」という祈祷課題です。多少の文言の違いはありますが、祈りのネットワークが発行された当初から、この祈祷課題を一番に挙げてきました。「真実な礼拝」と「愛の交わり」、この2つこそ教会が真にキリストの教会であるために最も大切なものであり、幸いな教会生活の鍵だと思うからです。
冒頭に掲げたⅠヨハネのみことばは、教会に与えられている驚くべき恵みを明らかにしています。それは、教会に与えられた神の家族の交わりは、「御父また御子イエス・キリストとの交わり」だというのです。すなわち、教会の交わりは、御父また御子イエス・キリストとの交わりを伴っていて、教会の交わりを通して、私たちは御父また御子との交わりを体験し、その喜びに包まれるのです。私たちは、どれだけその恵みを認識し、その喜びを味わうことができているでしょうか。どうしたら、それを豊かに味わうことができるのでしょうか。その答えが「真実な礼拝」だと思います。
主の日の礼拝の中で、主の臨在に触れ、みことばの解き明かしを受けて主のみこころを知る喜びにあずかり、聖餐の恵みによって主イエスの十字架の愛を深く味わい、奉仕を通して仕え合う喜びを経験します。目に見えない主との生きた交わりがそこにあるのです。
その交わりは「光」という神のご性質に包まれる交わりであって、人はそこで自分の罪に目が開かれ、悔い改めに導かれます。そして、その時にこそ主イエスにある罪の赦しを経験し、またきよめにあずかるのです(7〜9節)。このように教会の交わりには霊的恵みが溢れているのです。そして、このような豊かな主との交わりをもたらす「真実な礼拝」を共にささげられるとき、そこには自然と神の愛に根ざした「愛の交わり」が生まれてくるのでしょう。神に愛されている者同士として互いに愛し合い、神に罪赦された者同士として互いに赦し合う者とされて行くのです。
しかし、この交わりを共有できない人がいます。それは「自分の兄弟を憎んでいる人」です(2章9節)。その人は「闇の中」を歩んでいて、闇によって目が見えず、自分が真理から遠ざかっていることさえ気付くことができません(2章11節)。もし、このような人の意見によって教会が扱われるならば、それは危険なことです。光の交わりは壊されてしまうでしょう。ですから教会に仕える教師たちは、自分自身が闇の中を歩むことのないように自分の心を見張り、教会の交わりが光の交わりであるように祈り、教会のかしらである主イエスさまの守りと聖霊の助けとを切に祈り求める必要があります。
「真実な礼拝」と「愛の交わり」が築かれるとき、そこには喜びが満ち溢れます。そのような教会生活が送れることは本当に幸せです。そして、主もそこに救われる魂を送ってくださることでしょう。

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