
昔、世の中にワープロ専用機が登場し始めた頃、私のワープロに「ふらんそん」と入力して変換すると「腐乱損」としか出ないので笑いました。2005 年に水草修治師と2人、同盟基督教団代表として、真冬のスウェーデンに送り出されて、SAM(スウェーデン・アライアンス・ミッション)の本部を表敬訪問しました。フランソン・スピリット発祥の地を訪れ、現地の神学校や教会やキリスト教メディアに触れ、大いに刺激を受け、目を開かれました。
神学校の庭には「以前はここにフランソンの木像があったが、傷んでしまって今は無い」ということで台座だけがありました。それを見て、私たちは決してフランソン・スピリットを腐らせてはならないとの思いを強くしました。
教会で主日礼拝の説教をすると、「日本の牧師が来て説教した」という記事が地域新聞のトップに載る歓待を受けました。教会が伝道にとても熱心で、どの教会にも伝道用コースのポスターが掲示されていたのも印象的でした。キリスト教の退潮が言われるヨーロッパですが、それに対処するための1つの方策として、教団教派を超えて大勢が集まる集会が持たれていて、参加してその熱に触れました。キリスト教メディアは、社会問題にも積極的にキリスト教会からの意見を発信し、その見解が一般社会からも大いに注目されているとのことでした。SAMが若者への宣教のための組織を分けていたことは、同盟基督教団の組織にも参考になりました。
フランソン・スピリットは過去の遺物ではないのです。今の時代に、いかに教会が伝道し、いかに教団教派を超えて協力し、いかに社会問題も含めて福音の命を発信し、いかに教団を運営するかを、私たちが考える大切な手がかりになるのがフランソン・スピリットです。その発祥の地であるスウェーデンのSAMが、どのようにフランソン・スピリットを現代に適用し、展開しているかを見たのは、大いに学びになりました。私たちは今の日本において、フランソン・スピリットを抱いて大いに燃やされ、熱心に伝道し、教団教派を超えて宣教協力し、様々な社会問題に取り組んでいきたいと思っています。
以下は蛇足です。スウェーデンは寒い地域にありながら、豊かな国でした。それは、第一次世界大戦にも参戦せず、第二次世界大戦にも参戦せず、2百年以上も「中立」を貫いた歴史がもたらしたものです。「戦争をしなければこんなに豊かになるのだ」と、豊かなスウェーデンを見て実感しました。古い歴史的な建物が破壊されずに残っていました。しかし先般のロシアのウクライナ侵攻を機に、スウェーデンが2百年以上続けた中立を捨ててNATOに加わったことに、私は衝撃を受けました。破壊ではなく平和、殺すのではなく生かすことを目指し、全ての人がいかされて共に喜んでいる平和な世界を求めて歩みたいと願っています。