日本とアジアと世界に仕える Japan Alliance Christ Church
日本同盟基督教団 教団事務所 

神ご自身がすべての働きを! 伝道局局長 三浦陽子

神ご自身がすべての働きを!
伝道局局長 三浦陽子(安中聖書教会牧師)

「奉仕はいろいろありますが、仕える相手は同じ主です。働きはいろいろありますが、同じ神がすべての人の中で、すべての働きをなさいます。」Ⅰ コリント12章5〜6節

主の導きによりこの3年余りの感染症との戦いの日々は、私にとって日本同盟基督教団の国内宣教をまとめ、発表する日々と重なることに気づきました。それは同時に1977年の伝道局伝道部開始(教団レベル第1号の開拓、高崎福音キリスト教会設立と同じ年)のその日から今日までの国内宣教の歩みを、多くの方に知っていただく日々となりました。2020年6月の特別会議(オンラインで開催)が出発でしたが、それ以降、様々な応答があります。また、それらの関心は「もっと聞くべき話しがあるはず」との声ともなって、講師としてお招きくださることにも発展しています。それらは、当然のことながら所属している日本同盟基督教団を知ることであり、教会の存在と共に自らの存在を確認することにおいても有益に働いているようです。また、伝道局伝道部はわずか50年に満たない歴史ですが、それを知っていただくことは、今日の国内宣教の働きの理解が深められることともなり、これから先の宣教を共に祈り考える機会ともなっています。
私は20年以上前に10年あまり伝道部員として奉仕をしてきたこともあって、歴史の中にいる先人たちの声を実際に聴きながら奉仕をしてきました。そして、今、思うことは、この国内宣教の歴史の証人として、証言しているということです。また、講演の準備をする度に、日本同盟基督教団の「宣教理念」の存在の大切さも覚えさせられています。残念ながら私はこの作成には携わっておりませんが、同盟基督教団が宣教区制となるその時(2004年)に確認された宣教理念です。この理念の最初には「宣教協力」の理念を、以下のように確認するとあり、「1、教憲前文及び第1条ならびに第2条を土台として確認する。2、日本同盟基督教団がこれまで出して来た宣言や声明を尊重する。3、以上を踏まえて、「宣教の理念」の要点を以下のように確認共有する。1)宣教の主体は三一の神であり、宣教の原動力は聖霊である。宣教の担い手は、教団と宣教区と所属教会であり、宣教の各分野において、ふさわしく持ち分を担う」と続くのです。ここでの強調点のひとつは、宣教の主体は神さまご自身であるということです。このことは、当たり前のことのようで当たり前でないことと、先人から聴いた記憶がよみがえります。
私たちの宣教の主体は神さまご自身、父、御子、御霊の神さまであることを確認することは、教会の宣教の現場にとっても有益です。私たちは神さまがなさろうとしておられることを祈り求め、それにお従いするからです。奉仕はいろいろあるのです。しかし、仕える相手は同じ主です。働きはいろいろあるのです。しかし、同じ神さまがすべての人の中で、すべての働きをなさいます。使徒パウロがコリントの教会へ宛てた手紙の中で語る通りです。神さまがすべての働きをなさっておられるのです。教団も宣教区も所属教会も、聖霊による賜物を与えられ宣教の担い手とされていることを自覚し、ふさわしく持ち分を担うことが求められています。
神さまはこれからの日本同盟基督教団に何をなさろうとしておられるか祈り求める時、これまでとは違う選択が求められることもあると思います。ますます混迷を深め、変化が非常に大きい時代であることを認識せざるを得ません。しかし安易な楽観や悲観に陥ることなく、神さまが働いておられるという希望を失わず、変えるところは変える柔軟性と新しい取り組みにおいては積極性をいただきながら、こころをあわせて、宣教の主に文字通りお従いし、神の国の完成のためにお仕えしたいと思います。すべての働きをなさっておられるのは、神さまご自身だからです。

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